PTG(ポスト トラウマティック グロース)〜トラウマ後の成長〜

今年も豪雨、地震、台風と、甚大な災害が各地で続いています。
また災害だけでなく、突然の事故、あるいは事件に巻き込まれるなど、何かの折に被害に見舞われてしまうことは、誰にとっても避けられることではありません。
自分自身や、身近な他者の生命に関わるような辛い体験が、「トラウマ」と呼ばれる心の傷になり得る、ということは、今や専門的な領域だけでなく、ごく一般的な概念として広く知られるようになっています。
しかし、そうした体験の中にある、PTG(ポスト・トラウマティック・グロース:トラウマ後の成長)という概念についてはご存知でしょうか。

PTG 〜トラウマ後の成長〜

PTGとは、「容易に乗り越えられない危機に直面した結果生じた、肯定的変容体験」と定義されます。トラウマから回復していく過程は、もちろんとても苦しさを伴うものですが、同時に、その過程をくぐり抜けていくことで、心の成長(=グロース)に繋がり得る可能性も持っている、という概念です。
トラウマ体験により一度崩れてしまった、自分自身や他者、外界に対しての「安全である」という認識を再構築していくのは、やはり簡単なことではありません。ですが、だからこそ、そこに希望や、目指せる光があるというのは、とても力を与えてくれる概念ではないかと思います。

PTGが生じるために欠かせないのは、もちろんご本人の持つ力もそうですが、それだけではなく、周囲から得られる支援の存在です。一人で孤独に悩み苦しむのではなく、誰もが支え合って一緒に回復を目指し、ともに成長していける、そんな世の中でありたいものです。

災害時に派遣される医療チームについて(DMATとDPAT)

今年は台風、大雨、地震と災害が続き日本が災害大国であることを実感します。
大災害や多数の負傷者が生じた事態に対しては、全国から緊急消防援助隊が出動しますが、同時に医療面では災害派遣医療チーム(DMAT)は素早く被災地におもむき、救命処置や負傷者の手当てに当たります。
チームは訓練された医師・看護師などで構成され、全国の災害拠点病院におかれていて、48時間以内に活動します。

災害時に派遣される医療チームについて

そして、これに続いて、災害派遣精神医療チーム(DPAT)が派遣されます。被災地域に入り、精神科医療および精神保健活動の支援を行う専門的なチームです。
具体的には、被災地で災害をきっかけに生じた不安、抑うつ等の精神的な問題(急性ストレス障害や外傷後ストレス障害:PTSDなど)、精神障害者や必要な精神科薬を失った人達への支援、子供や要介護高齢者などへの対応など、幅広く“こころのケア”活動を行うチームです。

これまで、石川県からも阪神淡路大震災、能登地震、東日本大震災、熊本地震などで派遣されてきました。まず、県立高松病院が出発して、その後に民間精神科病院がチームを構成して比較的長期間の精神的ケアに貢献します。

DMAT(Disaster Medical Assistance Team)
DPAT(Disaster Psychiatric Assistance Team)

暑さにご用心!

大変な猛暑、いや、酷暑ですね。
記憶力の良い90歳の先生に聞いてみましたところ、「こんなにすごい暑さが続いたことは今までの記憶にないですね」と言われました。まさに、これまでに例のない危険な暑さにみまわれた毎日です。
水分補給はもちろん大事ですが、年齢に関係なく、体力のある無しに関係なく、野外活動は控えるべきです。

暑さにご用心!

この暑さでは、室内にいても体内に熱がこもり、脳への血流も減少して、脳の温度も上昇してしまいます。
すると、頭はボーッとして思考力は鈍り、頭痛、めまい、ふらつきなどが生じて、もうろうとなって、ついには、意識を失ってしまいます(熱失神)。
頭痛や、めまいが生じ始めたら最大の危険信号です。ご注意を!

(松原三郎)